ATPsynthesis.java仕様書

クラス名

org.simBio.bio.matsuoka_et_al_2003.complex.ATPsynthesis.java

シミュレーション設定ファイル例

ATPsynthesis.xml

生理学的名称

ATP産生機構

機能

細胞内のADPをATPに変換する

解説

　細胞内ATPは、主にミトコンドリアでADPから合成され、その合成速度は基質であるADPの量によって制限されている。そこで、細胞におけるATP産生機構は、細胞内ADP濃度にのみ依存した1次反応であると仮定する。 
     maxProducingRate
	[ADP] -> [ATP]

	maxProducingRate = 0.003 (/ms)
ここで、maxProducingRateは反応のrate constantであり、モデルにおいて細胞内ATPが定常状態時の濃度（およそ4.7 mM）に保たれるように定めた値である。従って、ATP合成速度は以下の式で表すことができる。 
	d[ATP] / dt = maxProducingRate * [ADP]	(1)
さらに、ATPとADPの合計濃度（totalAdenosine, 5 mM）は常に一定であると仮定すると、式(3)が得られる。 
	totalAdenosine = [ADP] + [ATP]		(2)
	d[ATP] / dt = maxProducingRate * (totalAdenosine - [ATP])	(3)

参考文献

  1. Satoshi Matsuoka, Nobuaki Sarai, Shinobu Kuratomi, Kyoichi Ono and Akinori Noma.
    Role of individual ionic current systems in ventricular cells hypothesized by a model study.
    Japanese Journal of Physiology , vol. 53, no. 2, pp. 105-123, 2003.

更新履歴

1. 1(2004.08.30)

作業者

皿井 伸明

作業内容

html版及び短縮版作成。

1. 0(2003.08.31)

作業者

入江めぐみ

作業内容

初版作成